− 競合分析 2社比較 分析マップ −
本格的な分析が、「分析の目的」「分析で検証するための仮説」を必須とするならば、
ここにご提示するのは、その前段階である「統計マップ」集のレベルです。
統計処理と視覚化によって、「目的」や「仮説」を見つけるための手がかり、足がかりとなることをねらいとします。
客観的視点からの比較・特徴の把握を目的とした、自社の競合企業である2社の分析事例です。


【分析の対象】

自社の競合企業の特許出願の特徴を、2社を比較することによって傾向付ける。


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【2社比較のねらい】

分析を行うにあたっては、まず「分析の目的」を明確にしておく必要がある。 「特許出願の特徴や傾向」を知り、そこから何を見つけたいのか? 結果をどのように活用にしたいのか? を、 最初からよく認識しておくこと。


マップを見てもよくわからない、仮説が立てられない、という場合は、 目的が不明瞭である場合が多い。


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【検索式】

統計処理においては、「漏れの少ない母集合」よりも、「ノイズの少ない母集合」のほうが、 精度を考えたときにより望ましい。

出願から公開まで1年半かかるため、直近2年のデータは参考値として、 それ以前の10年くらいをメドにすると、時系列の変化等が見つけやすくなる。 あまりにも古い期間からの集合を対象にすると、特許制度の変更や時流の変化、出来事による変動が大きく、 かえって技術的変化が見えにくくなる場合がある。


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【2社の出願数比較】

左上のグラフは2社それぞれの出願総数。 右下のグラフはステータス別出願数の積み上げ表示。 2社ともに出願数はほとんど同数。権利保有率にも大きな差はない。


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【出願人別 出願数 時系列推移】

全体像を俯瞰するにあたって、時系列の変化確認は必須事項。 本マップでは、近年、2社ともに出願数が低下して行っていることが明らかにわかる。 なお、直近2年(2016年、2017年)は未公開出願が数値に反映されていないため、参考値として考える。


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【出願人別 発明者数 時系列推移】

2006年を除いて、公報に記載された発明者数はA社のほうが多く、 A社のほうが開発に対する人件費をかけているのではないかと推測することができる。 B社は出願数の減少と発明者数の減少が同じような推移を見せているところから、 人件費・開発費の縮小がそのまま出願数の減少に直結したと考えてよいのではないだろうか。


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【権利化率 時系列推移】

権利化率が高かったのは、A社は2012年(82.1%)。 B社は2010年(82.8%)と2013年(80%)。


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【出願人別 出願数推移と権利状態の比較】

黄色が「権利消滅」を示す。A社にはなく、B社にはある。 あくまでも比較の中においてだが、A社のほうが権利の維持費用をかけていると想像できる。


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【他社注目度 スコア比較】

被引用公報数によってスコアリングした結果を出願人別に表示。 グラフの右上部に行くほど、他社注目度が高い。他社からの注目度はB社のほうが高いことがわかる。


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【他社注目度 スコア分布】

被引用公報数によってスコアリングし、個別の出願ごとに表示。 出願時期が古く、被引用公報数が多い公報ほど、当該分野でコア技術である可能性が高くなる。


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【他社注目度 スコアランキング】

被引用公報数によるスコアリングの結果、 上位40位のランキングをExcelで表示。 他社注目度の高い公報は、個別に目を通しておくことを推奨。


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【上位テーマコードによる比較】

5F151・5F051(光起電力装置)はB社のみ、 5H050(電池の電極及び活物質)はA社のみが出願。電池分野に対するアプローチが異なる可能性がある。


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【上位テーマコードによる出願数推移】

出願人のテーマコード別の出願数を時系列に表示。


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【上位テーマコードの時系列の推移】

よく利用されているテーマコードについて、公報数の時系列の変化を表示。


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【上位FIによる比較】

A社はC08L 69/00(ポリカーボネートの組成物)、 B社はC08L 51/04(グラフト重合体の組成物・ゴムにグラフトされた)への出願が最も多い。


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【上位FIの時系列の推移】

FIはメイングループまでで集計している。


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【出願人の利用する筆頭IPC】

筆頭IPCは1公報に1つしか付与されないため、 A社とB社の独自性や競合分野が見えやすい。


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【筆頭IPCの時系列の推移】

筆頭IPCコードは公報1件についてひとつしか付与されないため、 主眼(テーマ)の変化がより顕著に現れる場合がある。


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【出願人ごとのFタームランキング】

A社はポリカーボネートに関する技術を保有しており、 B社は建築、土木など、用途を限定した開発に力を入れていることがわかる。


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【出願人別 Fターム ヒートマップ】

これは【階層化分析】の結果をExcelで表示したもの。


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【上位Fタームの時系列の推移】

よく利用されているFタームについて、公報数の時系列の変化を表示。


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【共同出願状況】

【関連図】を用いると、共同研究を行っている企業や、産学連携の状態、 有力な技術を保有している出願人などが確認できる。

本マップでは、B社がC社と密接に関連し、またE大学、T大学と産学連携していることがわかる。 F社は、A社、B社ともに共同出願しており、当該分野における重要な技術を保有している可能性がある。


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【A社の発明者 関連図】

研究・開発グループの数や人数構成、中心人物などを推測することができる。


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【A社の発明者の出願内容】

グループの出願内容をキーワードから推測することができるとともに、 発明者グループの時系列の変遷=力を入れている技術分野の変遷が読み取れる可能性がある。


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【B社の発明者 関連図】

研究・開発グループの数や人数構成、中心人物などを推測することができる。


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【B社の発明者の出願内容】

グループの出願内容をキーワードから推測することができるとともに、 発明者グループの時系列の変遷=力を入れている技術分野の変遷が読み取れる可能性がある。


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【A社:キーワードの時系列推移】

キーワードの時系列変化を示したグラフ。 キーワードは全文から抽出し、類語(グループワード)を含んで集計。


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【B社:キーワードの時系列推移】

キーワードの時系列変化を示したグラフ。 キーワードは全文から抽出し、類語(グループワード)を含んで集計。


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【A社:課題ワード × 解決ワード】

横軸 : 特許請求の範囲,要約/解決手段,課題を解決するための手段
縦軸 : 要約/課題,技術分野,発明が解決しようとする課題,発明の効果


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【B社:課題ワード × 解決ワード】

横軸 : 特許請求の範囲,要約/解決手段,課題を解決するための手段
縦軸 : 要約/課題,技術分野,発明が解決しようとする課題,発明の効果


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【A社:用途の時系列推移】

4J002 GQ(電気関係)が主軸であったところから、 4J002 GN(運輸機器用)との2本立てになってきている可能性がある。


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【B社:用途の時系列推移】

4J002 GQ(電気関係)から、 4J002 GN(運輸機器用)に主軸が移ってきている可能性がある。


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【A社:近年に急増したキーワード】

過去によく使われていて、近年に急に復活したキーワードは、 関連した新しい課題か技術が発明された可能性がある。


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【B社:近年に急増したキーワード】

キーワードはタイトル〜クレームから抽出。


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【A社:近年に急増したFI】

直近10年(期間(A))に対して直近4年(期間(B))の出願で 使用される率が高くなったFI。メイングループまでで集計。


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【B社:近年に急増したFI】

直近10年(期間(A))に対して直近4年(期間(B))の出願で 使用される率が高くなったFI。メイングループまでで集計。


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【A社:近年に急増したテーマコード】

直近10年(期間(A))に対して直近4年(期間(B))の出願で 使用される率が高くなったテーマコード。


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【B社:近年に急増したテーマコード】

直近10年(期間(A))に対して直近4年(期間(B))の出願で 使用される率が高くなったテーマコード。


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